(2016:10:20 12:00:33, NIKON D810, F9.5, 1/180, 0, ISO:64, 20 mm, AF-S Nikkor 20mm f/1.8G, 撮影地, 潮位, 月齢:19.1, 中潮)
私なりの高島トレイル縦走における注意事項を帰宅後になんとなくまとめてみました。
■食料補給
高島トレイルには売店や自動販売機はありません。
基本的には必要になる全食料と予備食を最初から持ち運ぶのがベストです。
ほぼ中間地点にあたる桜峠から5kmほど高島トレイルを外れて朽木市場へ下山すればスーパーや道の駅くつき新本陣、くつき温泉てんくう、24時間営業のコンビニなどが利用できます。
桜峠から朽木市場の間は歩いて片道1時間、タクシーを使うと片道1810円程度(近江タクシー 今津営業所0740-22-0106。配車に20~30分必要)です。
ほぼ中間地点にあたる水坂峠から2kmほど高島トレイルを外れて今津町保坂にある郵便局へ事前に補給品を局留めで発送しておくことは可能。ただし受取に身分証明書必須、郵便局の営業時間が限られるため時間調整も必要です。
自動車がある場合は、事前に通り道(車道の通っている峠など)に補給品を置いておくことは可能。獣に荒らされたり、誰かに盗まれる可能性あるためその対策は必要です。
高島トレイルの途中だけでなく、起点の国境高原スノーパーク付近や終点の桑原橋付近にも売店や自動販売機はありません(冬期は国境高原スノーパークの自動販売機や食堂など利用可能)。
■水補給
高島トレイルには中央分水嶺=尾根歩きにしては多くの水場があります。
区間によっては水場と水場の間がかなり離れています。
水場の枯れや天候悪化などにより移動できなくなったときのことを考えてできるだけ多くの水を運ぶのがベストです。
特に夏場は消費が激しいので注意が必要です。
ほかの人の縦走記録を見ると、煮沸していたり浄水していることが多いですが、私は全行程で生水のまま利用しました。
私が見かけたすべての水場を「
高島トレイルの水補給場」に掲載しました。
以下は水場の一覧
・◎起点からマキノ駅側へ約1.5km、国道161号の16km地点付近
・○黒河峠から林道を100メートルほど下った場所
・△黒河峠から赤坂山/三国山方面へ30分弱
・◎黒河峠から赤坂山方面へ45分。三国山分岐の数メートル手前
・△三国山分岐から三国山へ向けた側
・△三国山分岐の赤坂山側すぐ
・◎三国山分岐から赤坂山方面へ15分
・△大谷山から30分。抜土まであと1時間という位置
・◎抜土からゲートのない側へアスファルト舗装された林道を50メートルほど
・○抜土から近江坂方面へ3分
・◎水坂峠
・○桜峠の出口から左側、行者山側とは反対方面へ100メートルほど行った車道
・○桜峠から行者山へ向かう途中の旧道沿い
・○桜峠から行者山登山口の間、国道367号から曲がる車道沿い
・△横谷峠から車道を3分
・◎木地山峠から左側(木地山側)へ3分ほど降りた場所
・◎おにゅう峠から1時間、白石ノ池の跡から10分、オクスゲノ池の手前10分
・○おにゅう峠から1時間、白石ノ池の跡から15分、オクスゲノ池の手前7分
・○三国峠から地蔵峠方面へ30分、地蔵峠の手前25分の地点からU字谷を2分
・◎桑原橋の公衆トイレ
・○桑原橋の公衆トイレから橋と反対側へ1分
・◎桑原橋から林道を10分
・◎桑原橋から林道を20分。高島トレイルではない三国岳登山口の前
■地図
NPO法人 高島トレイルクラブ発行の中央分水嶺・高島トレイル詳細マップ(1000円)は必須です。高島トレイルを歩くなら必ず用意してください。
水場位置や分岐など書かれていますが、場所によってはこの地図では判らないの難点ですが非常に役立ちます。
この地図に掲載されている所要時間は休憩も含む時間のようです。よほど休みすぎない限りこの時間を目安に移動計画を立てて問題なさそうでした。
強風のときにブナ林で地図を飛ばされたら回収不能になる可能性が高いです。
そのようなことを考えてスマホのカメラやコンデジなどで撮影しておく、事前にコピーしておく、予備地図をもう1つ買っておく、など紛失対策もしておいた方がいいと思います。
複数人で行動する場合も、全員が地図を携帯するのがベストです。
■登山道と迷い箇所
高島トレイル中は踏み跡のしっかりした道も多いですが、道なき道も多いです。
しかしビニールテープやスズランテープなどで登山道を示した目印が所々にあります。それさえ見逃さなければ道を見失うことはありません。
逆に見逃すと道を見失って明後日の方向へと行ってしまう箇所が多くあるので注意が必要です。
高島トレイルの前半、起点から水坂峠までは「中央分水嶺 高島トレイル」と書かれた公式の?黄色いテープがたくさんあるので安心です。
しかし高島トレイルの後半は公式テープは少なく、曲がるポイントなど重要点にしか目印がない場所もあります。
目印が少なめなエリアでは、常に木や枝に注意を払い、目印を見逃さないように注意が必要です。
私が迷いそうになった箇所を「
高島トレイルの迷い箇所」に掲載しました。
特に高島トレイル終点近くの
三国岳から桑原橋へと下山する分岐は道を誤る率が高いと思います。私はまったく疑うことなく間違えた道で下山してしまいました。
目印の喪失や新たな目印の追加、草木の生える状況などなどにより迷い箇所は変化します。歩きながら常に注意する、間違えたと思ったら確実にルートな場所まで戻る、しかありません。
■起点までのアクセス
高島トレイルの起点へはJRマキノ駅からコミュニティバス湖国バスの国境線で向かいます。1日7便程度。運賃は220円。釣り銭がでないように事前に用意しておくのがベストです。
(終点からのバスを考え、家を出る前に440円の小銭を用意するのがベスト)
10km程度なので徒歩でも起点へ行けます。途中、琵琶湖や道の駅 追坂峠に寄ったりしながら時間を気にせず向かって駅から3時間でした。
■終点から駅までのアクセス
高島トレイルの終点 桑原橋から駅へ出るにはバスを乗り継ぎます。
桑原橋から高島市営バスで朽木学校前へ(運賃220円)、そして江若バスの安曇川駅行きでJR安曇川駅へ(運賃740円)。
江若バスは普通のバスなので両替機など備えていますが、高島市営バスはありません。事前にお釣りが出ないように220円を用意しておくのがベストです。
(起点までのバスを考え、家を出る前に440円の小銭を用意するのがベスト)
土日限定ですが、
桑原橋から高島市営バスで梅ノ木へ(運賃220円)、そこにある京都バスの葛川梅の木バス停から京阪出町柳駅へ(運賃1100円)出るという手もあります。料金は高く土日限定で1日2便しかないですが、鯖街道を通るバスなので雰囲気はいいかもしれません。
梅の木にはキャンプ場があるので乗り継ぎがうまくいかない場合はそこで一晩明かして帰るのもありかもしれません。
■テント場
指定されたテント場はありません。
よほど贅沢な場所探しをしない限り張れる場所はどこにでもあります。
雨天時の屋根にできる人工物はありません。大きめの木の下にするか、タープなどを用意するのがいいと思います。
樹木が多いのでツェルトのような自立しない簡易テントをポールなしでも困らないはずです。私は利用したいとは思いませんが。
■雨具
高島トレイルのほとんどが尾根道なため傘は役立ちません。
雨天になると台風のような強風になるため傘は一瞬で壊されるはずです。
■携帯電波
DoCoMoですが、頂上や尾根は電波がずっと立っていました。逆に峠はほとんど圏外。
■大型野生動物
高島トレイルではサル、シカ、イノシシ、クマが出ます。
今回の縦走で私はクマ以外は見かけました。クマも桑原橋では毎年約2頭が罠で捕れる程度には生息しています。
シカは大丈夫ですが、それ以外の動物は襲ってくる可能性があるので要注意。熊避けの鈴は持っていた方がいいです。