(2018:10:22 11:09:05, SONY α7R II, F8.0, 1/800, ISO:100, 34mm, 24-70mm F2.8(SEL2470GM), 撮影地, 潮位, 月齢:13.0, 大潮, 21.1℃, 960.7hPa, 45%)
栃の木峠の由来
この峠は標高537メートル。越前と近江の国境に位置して北国街道の要路にあたる。峠付近には栃の木が群生していたのでこの名がある。
天然記念物(昭和49年県指定)の栃の木は樹齢約500年、樹高25メートル、周囲約7メートルの大木である。栃の木は町木にも指定され、雨にも雪にも耐え幾多の歴史を秘めて空に雄々しくはばたいている姿は雄大そのものである。
越前に入る玄関口としての木の芽峠(628メートル)は、敦賀より京に通じて西近江路と言われ、これに対して、この峠は東近江路と言われ木之本を経て中京方面に通ずる道である。
天正6年(1578年)柴田勝家は越前北の庄に封ぜられたとき、安土、京都方面への近道として道幅3間といわれる大道に改修して以来旅人の往来で大変賑わった。ふもとの板取区は、当時の宿場町として栄え「妻入り甲造り型民家」にその面影をとどめている。
県指定無形文化財、羽根曽踊りの歌詞の中に「今庄朝立ち、木之本泊り、中の河内で昼弁当」と歌われ当時の様子をよく表している。
現在は国道365号線として滋賀県へ通ずる主要な道路になっている。
なお、この峠を起点として広域基幹林道が開設され、その付近は森林資源や中世の史跡に富み、眺望もすばらしい。
南越前町教育委員会